せっかくパーオンしたのに、1メートルのパットを外してボギー。同伴者に「OK」と言ってもらえない距離ほど、なぜか手が動かなくなる——。ショートパットのミスは、スコア以上に気持ちをへこませますよね。
短いパットを外す原因は、多くの場合、ストロークの技術ではありません。構えの小さなずれと、打つ前の迷いです。この記事では、ショートパットを確実に入れるための構えと、迷いを消すルーティン、自宅でもできる練習法を紹介します。
ショートパットを外す3つの原因
- フェースが真っすぐ向いていない:1メートルの距離では、フェースのわずかな向きのずれがそのままカップを外れる原因になります
- 結果が気になって頭が動く:「入ったかな」と打つ瞬間に顔を上げると、肩が動いてフェースがぶれます
- ゆるむ・パンチが入る:外すのが怖くて、ストロークが減速したり、逆に強く打ちすぎたりします
短い距離では、距離感よりも「方向」がすべてです。そして、方向を決めているのは、ストロークよりも構えです。
ショートパットを外さない構え4つのポイント

1. 目の真下にボール
構えたとき、目の真下か、少し内側にボールがあるのが理想です。目がボールより外側にあると、目標が実際より左に見え、内側すぎると右に見えます。ボールを目の下からポトッと落として、確認してみましょう。
2. フェースを先に合わせ、あとから体を合わせる
構えるときは、まずパターのフェースを目標に対して真っすぐ置き、そのあとで足や体の向きを合わせます。体から先に構えると、体の向きにつられてフェースがずれやすくなります。
3. ボールのラインを使う
ボールにペンで線を引いておき、その線を打ち出したい方向に向けて置くと、フェースを合わせやすくなります。ルールの範囲内で使える、シンプルで効果的な方法です。
4. 肩と腕の三角形を保つ
両肩と両腕でできる三角形を保ったまま、肩の動きだけでストロークします。手首を使うと、フェースの向きが変わりやすくなります。
入る確率を上げるルーティンと練習法

打つ前のルーティンを決める
ショートパットで手が動かなくなるのは、打つ前に迷う時間が長すぎるからです。「後ろからラインを見る → 素振り2回 → 構えて目標を1回見る → 打つ」のように、毎回同じ流れを決めておきましょう。考えることがなくなり、迷いが入るすきまがなくなります。
音で聞く
打ったあと、ボールを目で追わず、カップに入る「コトン」という音を耳で聞くつもりで、顔を上げずにいます。頭が残ることで、フェースのぶれがぐっと減ります。
家でできる「1メートル連続10球」練習
パターマットやカーペットの上で、1メートルの距離から10球連続で入るまで続ける練習がおすすめです。プレッシャーがかかるので、本番に近い緊張感の中で構えとルーティンを確認できます。
カップより小さい目標を狙う
コインやティーを目標にして打つ練習をすると、本番のカップが大きく見えるようになります。練習で目標を小さくすると、本番が簡単に感じるという心理的な効果もあります。
短いパットは「強め」がいい理由
ショートパットで迷ったら、カップの奥の壁に当てるくらいの強さで打つのがおすすめです。弱いと、カップ手前のわずかな傾きや芝目でボールが曲がりやすくなります。しっかりした強さで打つと、ボールが曲がる前にカップに届きます。
「強すぎて外れたら返しが長くなる」と心配になるかもしれませんが、1メートル以内なら、オーバーしても返しは短い距離で済みます。届かなければ、絶対に入りません。
ショートパットの成否を分けるのは「割り切り」
ショートパットを外す人ほど、打つ直前まで「右に切れるかな、まっすぐかな」と考え続けています。この迷いが、手を止め、ストロークをゆるめます。
短いパットで大切なのは、ラインを決めたら、あとは信じて打つと割り切ることです。仮に読みが外れても、迷いながら打つよりも、決めて打つほうが入る確率はずっと高くなります。プロが短いパットをテンポよく打つのは、自信があるからではなく、迷う時間をつくらないようにしているからなのかもしれません。
ラウンド中に入らなくなったときの立て直し方
ラウンド中に短いパットを1回外すと、次のパットでも「また外すかも」と不安になり、悪循環に入りがちです。そんなときは、次の3つで立て直しましょう。
- ルーティンを最初からていねいにやり直す:外した直後ほど急ぎがち。いつもの流れを一つずつ確認する
- カップではなく「打ち出す方向」だけを見る:ボールの20〜30センチ先に目印を決め、そこを通すことだけを考える
- 外したパットを引きずらない:外した理由は、ラウンド後に考えればいい。今のパットだけに集中する
とくに「打ち出す方向に目印を決める」方法は、プロもよく使うテクニックです。遠くのカップを見るより、近くの目印のほうが、フェースを合わせやすく、迷いも少なくなります。
ショートパットの練習は「入れて終わる」
練習の最後は、必ず短いパットを入れて終わるようにしましょう。外したまま練習を終えると、「短いパットは外れるもの」というイメージが残ってしまいます。入れて終わると、「入る」というイメージが記憶に残り、本番での自信につながります。
よくある質問
Q. 短いパットはまっすぐ狙っていい?
1メートル以内で、極端な傾斜がなければ、カップの中心をしっかりした強さで狙うのが基本です。傾斜があるときも、強めに打つなら「カップの内側」を狙う程度で十分なことが多いです。
Q. パターはどんなものを選べばいい?
ショートパットが苦手な方には、ヘッドが大きく、構えたときに向きを合わせやすい形のパターが合うこともあります。ただ、道具を変える前に、構えとルーティンを見直すのが先です。
Q. 緊張して手が震えます。
緊張は誰にでもあります。構える前に一度大きく息を吐く、グリップを少しやわらかく握り直すなど、体の力を抜く動作をルーティンに入れてみてください。
Q. 同伴者に「OK」をもらえる距離は?
プライベートのラウンドでは、パターのグリップの長さ以内くらいを「OK」とすることが多いですが、決まりはありません。100切りを目指すなら、OKをもらわずにカップインまで打つ練習をしておくと、本番での自信になります。
Q. 練習グリーンではどんな練習をすればいい?
ラウンド前の練習グリーンでは、まず長い距離で芝の速さを確かめ、最後に1メートル前後を何球か入れて終わるのがおすすめです。「入るイメージ」を持ったままスタートできます。
Q. ロングパットのあとの短いパットがよく外れます。
長いパットのあとは、距離感の残りで強さが合わなくなりがちです。残った短いパットでも、いったんマークしてボールを拾い、いつものルーティンを最初からやり直しましょう。流れで打つのをやめるだけで、外す回数が減ります。
まとめ:ショートパットは「構え」と「迷わない仕組み」で入る
- 短い距離は、距離感より方向がすべて
- 目の真下にボール、フェースを先に合わせ、肩でストローク
- 打つ前のルーティンを決めて、迷う時間をなくす
- カップの奥の壁に当てるくらい強めに打つ
- ラインを決めたら、信じて打つと割り切る
次のラウンドでは、短いパットこそ「いつもの流れ」で、テンポよく打ってみてください。1ラウンドで2〜3打変わることも珍しくありません。
