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グリーンに乗った。あとは2パットで上がればパー。ところがファーストパットは大きくショート。気を取り直して打った2打目は、今度はカップを大きくオーバー。結局3パット。1ラウンドで3パットが5回、6回と続き、「ショットは悪くなかったのに……」とため息をつく——。
スコアの約4割はパットだと言われるほど、パッティングはスコアを左右します。そして、3パットの原因のほとんどは「方向」ではなく「距離感」にあることが多いのです。
この記事では、パターの距離感が合わない原因と、今日からできる練習法を紹介します。記事の後半では、距離感は「手」ではなく「目」でつくるという話をします。
なぜ3パットは「距離感」で起きるのか
ロングパットで1メートル左右にずれても、カップの近くに止まれば次のパットは入りやすいもの。でも、3メートルショートしたり、3メートルオーバーしたりすると、2打目のパットが難しくなり、3パットの確率が一気に上がります。
つまり、3パットを減らすいちばんの近道は、ファーストパットをカップの近くに止める距離感を身につけることです。方向を完璧にするより、距離を合わせるほうが、スコアへの効果は大きいと言われています。
距離感が合わない3つの原因

1. 振り幅が毎回違う
同じ距離を打つのに、毎回振り幅がバラバラだと、距離も安定しません。「この振り幅でこの距離」という基準がないまま、感覚だけで打っていることが多いです。
2. インパクトで強さを調整している
小さく振り上げて、インパクトで「パチン」と強く打つ。大きく振り上げて、インパクトでゆるめる。こうしたインパクトでの強さ調整は、距離のばらつきの大きな原因になります。
3. 目線が目標を見ていない
ボールばかり見て、カップまでの距離を目でしっかり確認していないと、体が距離を感じ取れません。距離感の元になる「情報」が足りていない状態です。
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距離感を磨く4つの練習法

1. 振り幅と距離の「基準」をつくる
練習グリーンで、「右足の外まで引いたら何メートル」「右足のつま先までなら何メートル」というように、振り幅ごとの距離を確認します。自分だけの基準表があると、コースでも迷わず打てます。
2. 目をつぶって打つ
カップをよく見てから、目をつぶってストロークします。打ったあと、目を開ける前に「ショートした」「オーバーした」と予想してから確認しましょう。手に伝わる感覚と実際の距離を結びつける、効果的な練習です。
3. カップの先40cmを狙う
「届かなければ入らない」と言われるように、ショートはカップインの可能性がゼロです。カップの先40cmくらいに止めるつもりで打つと、入らなくても次のパットが短く残ります。
4. 距離を変えて1球ずつ打つ
同じ場所から同じ距離を何球も打つと、2球目以降は「修正」が入り、本番の練習になりません。毎回違う距離を1球ずつ打つ練習は、コースと同じ条件で距離感を磨けます。
コースで距離感を合わせるコツ
- スタート前に練習グリーンで転がりを確認:その日のグリーンの速さを、ロングパットで体に覚えさせましょう
- 上りと下りを見極める:上りはしっかり、下りはやさしく。傾斜は、グリーンに上がる前に低い位置から見ると確認しやすくなります
- 素振りはカップを見ながら:打つ前の素振りは、ボールではなくカップを見ながら行うと、距離感が体に伝わりやすくなります
- ロングパットは「半径1メートルの円」に入れる:カップインを狙わず、カップのまわりの大きな円に入れるイメージで打つと、3パットが減ります
アドレスとストロークの基本を見直そう
距離感を安定させるには、毎回同じ構えと同じストロークで打てることが前提になります。次のポイントを確認してみましょう。
- 目の真下にボール:構えたとき、ボールが目の真下か、やや内側にあるとラインを見やすくなります
- 肩でストロークする:手首を使わず、両肩と腕でつくる三角形を保ったまま、振り子のように動かします
- テンポを一定に:「イチ」で引いて「ニ」で打つなど、自分なりのリズムを決めておくと、緊張した場面でもストロークが乱れにくくなります
- フォローは引いた幅と同じくらい:振り上げと振り抜きの幅をそろえると、インパクトでの強さ調整が減っていきます
毎回同じ動きができるようになると、「振り幅=距離」の関係がはっきりしてくるので、距離感の練習の効果もぐっと上がります。
よくある質問
Q. 短いパットがよく外れます
A. 短いパットは距離より方向が大切です。ヘッドをまっすぐ引いてまっすぐ出すことを意識し、打ったあとすぐに顔を上げないようにしましょう。
Q. グリーンの速さがゴルフ場ごとに違って合いません
A. ゴルフ場ごとに速さが違うのは当然のことです。だからこそ、スタート前の練習グリーンでロングパットを数球打つ習慣が大切になります。
距離感は「手」ではなく「目」でつくる
パッティングの距離感というと、「手の感覚」「タッチ」といった言葉がよく使われます。でも、実は距離感の出発点は手ではなく目にあると言われています。
たとえば、ゴミ箱に紙くずを投げ入れるとき、私たちは手の力加減を細かく計算しているわけではありません。ゴミ箱をしっかり見て、距離を目で感じ取ると、体が自然とちょうどいい力で投げてくれます。目で距離をしっかり見るほど、体は正確に反応するのです。
パットも同じです。構えてからボールばかり見ていると、体は距離の情報を受け取れません。打つ前にカップまでの距離をじっくり目で確認し、ラインをなぞるように眺める。それだけで、距離感は驚くほど合うようになることがあります。
距離感が合わないと悩んでいる人ほど、ストロークの技術ばかり気にしてしまいがちです。でも、上手な人ほど、打つ前の「見る時間」を大切にしています。次のラウンドでは、構える前にカップをじっくり見る時間を、いつもより2秒長くとってみてください。
自宅練習で安定したストロークを
パッティングは、自宅でも練習しやすいのがいいところです。カーペットの上で、1メートルのまっすぐなパットをくり返すだけでも、ストロークが安定してきます。
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まとめ:3パットを減らす近道は「距離感」
- 3パットの多くは、方向より距離感のズレから生まれる
- 振り幅の基準をつくり、インパクトで強さを調整しない
- 目をつぶって打つ、カップの先40cm、1球ずつ距離を変える練習を
- 距離感は「手」ではなく「目」でつくる。打つ前にカップをじっくり見る
パッティングは、力の強さや体格に関係なく、練習した分だけ上手くなれる分野です。だからこそ、スコアアップのいちばんの近道でもあります。
次のラウンドでは、ロングパットのたびに「半径1メートルの円に入れればOK」と自分に言い聞かせてみてください。3パットの数が、きっと減っていくはずです。

